長崎IRは事業優先交渉権者にカジノオーストリアを選定し基本協議締結へ

ハウステンボスの隣をカジノ誘致の予定地としている長崎県は、8月10日に「カジノオーストリアインターナショナルジャパン(CAIJ)」をIR事業優先交渉権者に選定したことを発表しました。

長崎県では8月にIR事業者を選定するためのRFP(事業者公募)二次審査を行いました。最も得点が高かったのはカジノオーストリアで、次点でオシドリ・コンソーシアムとなっています。長崎IRの事業者選定事情についてまとめていきます。

長崎県はIR事業者としてカジノオーストリアと協定締結

長崎県がIR事業優先交渉権者にカジノオーストリアを選定したのが8月10日、そして同月30日に基本協定を締結し、設置運営事業予定者に決定しました。IR事業者が正式に決定となったのは、和歌山県に続いて国内で二番目となりました。

カジノオーストリアは、自社規模最大のカジノを長崎県に展開する予定としており、総事業費は3,500億円に上る見込みとのことです。年間来訪者数は840万人を想定しているとのことで、カジノ誘致が実現すれば長崎IRは九州を代表する観光地になることが予想されます。

長崎県は、来年4月28日が期限となっている国への区域整備計画の申請に向けて、計画のブラッシュアップや県民への認知などを進めていく方針としています。

長崎IRに選定されたカジノオーストリアとは

長崎IRの事業者公募に応募していたのは、「カジノオーストリアインターナショナルジャパン」「オシドリ・コンソーシアム」「ニキ・チャウフーグループ」の三者です。オシドリは一度「不正の疑いがあるため参加を取り止める」とコメントを発表しましたが、結果的に二次審査でのプレゼンテーションは予定通り三者で実施されました。

参考:長崎IR事業者候補3者が事業運営の提案書を提出

二次審査において最高点を獲得し、長崎IRの事業者に選定されたカジノオーストリアは、オーストリアの国営企業傘下にある会社です。世界的に多数のカジノを設置した実績があり、経験の豊富さを活かした事業戦略が高い評価を受けたことが考えられます。

また、長崎県は、カジノオーストリアを選定した理由として「ギャンブル依存症などの問題点に対する取り組みがしっかり考えられており、実現性のある計画であった」としています。

長崎県は、「カジノオーストリアを街づくりのパートナーとして歓迎し、共に県民からの理解も得ながらカジノ誘致を慎重に進めていきたい」という主旨のコメントを発表しています。