【長崎県のIR候補地】佐世保市で事業者向け説明会が実施され1000人以上が参加

佐世保市のハウステンボスにIR誘致を予定している長崎県は、11/18に「IR(特定複合観光施設)事業説明会」を開催しました。

前回の記事:長崎IRは区域整備計画作成のため有識者を集めた初会合を開催

佐世保商工会御所で開催された今回の説明会には、地元企業の関係者など1,000人以上が参加をしました。

長崎IRは九州全体の経済効果に影響を及ぼす可能性が高いことから、地元企業や自治体から大きな注目を集めていることが伺えます。佐世保市で行われたIR説明会の概要や、今後の展望についてまとめていきます。

長崎IRの経済効果や展望を説明

今回開催された事業者向けIR説明会の目的は、「IRによる地域経済への影響や、カジノ誘致が実現したときに佐世保市がどう発展していくのかを周知する」というものです。

説明会には、長崎IRの事業者であるカジノオーストリアインターナショナルジャパン株式会社から、代表取締役である林氏とIR事業推進本部長の北中氏が参加をしました。

代表の林氏は「カジノを中心とするのではなく、地方創生型の新しいまちづくりを目指したい」と説明しました。さらにIR誘致が実現すれば3,200億円の経済効果があること、3万人の雇用創出の見込みがあることを説明し、地域経済に貢献したいという旨を強調しました。

IR誘致による治安悪化に懸念の声も根強く上がる

今回のIR事業説明会では、経済効果についての話だけでなく、ギャンブル依存症や治安維持の対策などについても触れられています。しかし、長崎県では地域住民からの根強い反対運動が続いており、区域整備計画の申請中止を求める請願書が提出されました。

反対派の市民団体は、ギャンブル依存症の増加・子供たちへ悪影響を及ぼす危険性・外国の企業だけが儲かるのではないかなどの懸念点を反対理由として挙げています。

請願書には5,000人以上が署名をしており、県議会において審議される予定とのことです。長崎IRはもともと賛成派が反対派を上回っていたため、区域整備計画の申請が中止される可能性は低いと考えられますが、今後は地元住民らの理解を得ることが課題となりそうです。

長崎県は、今後もIR説明会やセミナーなどを定期的に開催する予定を立てており、地元住民への周知に努める姿勢を見せています。今後の予定としては、カジノオーストリアと協力しながら区域整備計画の作成を進めていき、申請期限である4/28までに提出するとのことです。