【長崎県】事業者公募選定延期発表の続報!五ヵ年総合計画でIRについて言明

長崎県は2020年8月31日、RFP(IR事業者公募選定)の時期を延期したと正式発表していました。続く9月28日の県議会9月定例会では、IR事業の現状について報告されています。この報告の内容について整理しながら見ていきましょう。

延期の理由は新型コロナと事業者の要請

長崎県議会9月定例会では、RFP延期についてだけでなく、IR区域整備計画の認定申請受付期間延期についても説明が行われました。

この中で県議会は、事業者公募選定の時期延期の理由について、事業者全体の89%が延期を希望していることを挙げています。また、新型コロナウィルス流行を背景に、政府の基本方針策定が予定より遅れている点もREFの延期理由と考えられます。

なお、長崎県が関係各所からヒアリングした結果、各自治体からのIR区域整備計画の認定申請受付期間も、当初の基本方針案より延期される可能性が高くなっています。当初は2021年1月4日から7月30日を申請期間とする予定でしたが、半年から1年は遅れる見通しです。

【まちづくり計画項目にIR事業】正式掲載

長崎県は2020年9月16日に長崎県総合計画の素案を公開しました。この中で、まちづくりの大型プロジェクトの一つとしてIR事業が正式に掲げられています。今回、IR事業がこの計画に含まれることを初めて明文化した形です。2016年の発表時にはIR事業については明言されていませんでした。

これを受け、まちづくり五ヵ年計画の大型プロジェクトは以下の4つとなりました。

  • 特定複合観光施設(IR)の整備
  • 空の玄関口:長崎空港の24時間化
  • 九州新幹線西九州ルートの開業
  • 海の玄関口:国際クルーズ港の整備

また、長崎県は2020年11月26日、2021年度の重点戦略に関する素案を公表しました。県はここで掲げた6つの取り組みの中で、IR事業について横断的取組を促していくことを明示しています。

  • 総合計画に掲げる施策の積極的な推進
  • 社会・経済環境の変化を踏まえた人口減少対策の強化
  • 新型コロナの影響を踏まえた取組の強化
  • 新幹線の開業やIR誘致に向けた横断的取組の推進
  • Society5.0の推進
  • 安全・安心を確保する災害対策