ブラックジャックのカウンティングは使えるのか?必勝法・攻略法
- 公開日:2022年11月18日
- 更新日:2023年3月6日

ブラックジャックは、カードの数字を加算して21点を目指すゲームですが、数字以外のQやKなどの絵札は全て「10」として加算される特殊なルールがあります。
カウンティングはブラックジャックのこのルールを利用して、デックにどんなカードが残っているのかを把握する方法です。
今回は、ブラックジャックのカウンティングについての仕組みやその手順を紹介します。
この記事を読んだらわかること
- カウンティングの方法や仕組みについて
- カウンティングの実践例
- 入門レベルから上級レベルまでのカウンティングの種類
- カウンティングが有効なところ・そうでないところ
目次
ブラックジャックのカウンティングとは
カウンティングは前述した通り、場に出たカードを暗記してデックの中にどの数字のカードが残っているかをカウントする手法です。
カジノのトランプゲームでは、デックに入っているカードをなるべく均等にシャッフルしますが、完全に均等にはならず多少の偏りが必然的に生まれます。カウンティングはそのデックの偏りを利用した攻略法です。

ブラックジャックには「10」として扱われるカードが多く含まれています。
場に出たカードの数字を覚え、デック内の残りカードを逆算できるようになれば、ベット額の調整やダブルベットのタイミングなどに役立てることができるのです。
カウンティングの仕組み
カウンティングでは、数字の10として扱われる「10・J・Q・K」の4枚がどの程度残っているか把握する事が重要です。「A」も「11」と数える場合は非常に注目すべきカードになります。
例えば、プレイヤーの合計数が「10」あるいは「11」であったとします。
この時、デックの中に「10」が多く残っているかどうかを判断できれば、「10」を引いて「20」や「21」といった強い数字を揃えられる可能性が高いかどうかまで判断できるのです。

反対に、プレイヤーの合計数が「15」~「17」付近の微妙な数字であった場合、「10」を引いてバーストする確率が高く、無理な勝負は避けた方が良いと判断できます。
また、カウンティングはプレイヤー側のカードだけでなく、ディーラー側のカードを予想することにも利用できます。
例えば、カウンティングによってシューの中のカードは10が多いと判断できる場合、ディーラーのアップカードが「3」や「4」などの低い数字であれば、「10」を引いてバーストする可能性が高いと言えます。

この時、プレイヤーはヒットせずスタンドを選択すれば、ディーラーのバーストを誘発できる可能性があります。
このように、カウンティングを使うことで現在自分が「有利な立場」にあるか「不利な立場」にあるのかが推測できます。
カウンティングの方法
ブラックジャックのカウンティングをするときに、場に出たカードを全て暗記しておくのは特別な記憶力でもない限り不可能に近いでしょう。
そこで考え出されたのが、場に出たカードを数値で振り分けて簡略化し、カウントしていく方法です。
トランプは枚数が決まっているため、場に出ているカードを数値化し計算することで、残りカードの偏りを認識できるようになります。

- プレイヤーに有利な「10、J、Q、K、A」が場に出れば「-1」
- 特に影響のない「7、8、9」が出れば「±0」
- プレイヤーに不利な「2~6」が出れば「+1」
あとは、場に出たカードのカウント値を合計していきます。この計算は単純なので暗算も可能です。また、オンラインカジノなら紙に書いて覚えていっても問題ありません。
カウンティングの実践例
説明だけではわかりにくいので、実際のゲームでカウンティングをシュミレーションしてみましょう。ここでは、ベラジョンカジノのスピードブラックジャックで1ゲーム遊んだものを例にしていきます。

1テーブルに5席埋まっている状態で以下のゲームが行われました。
カード配布順に、右端のプレイヤー①から手札をみていきましょう。

右の手札は「8」を±0とカウントし、「6」と「3」はそれぞれ+1とカウントします。
「±0+1+1」で、カウンテング結果は『+2』です。

左の手札は「Q」をー1とカウントし、「6」と「3」はそれぞれ+1とカウントします。
「ー1+1+1」で、カウンテング結果は『+1』です。

プレイヤー2は、「Q」をー1とカウントし、「6」と「2」はそれぞれ+1とカウントします。
「ー1+1+1」で、カウンテング結果は『+1』です。
クローバーの6がプレイヤー1と重複していますが、カジノのブラックジャックは複数のデックを使用することが多いため、スーツの柄はカウンティングには関係ありません。
数字だけ見るように心がけましょう。

プレイヤー3は「8」が2枚なので、「±0±0」でカウンティング結果は『±0』です。
同じ数字は計算しやすく楽ですね。

プレイヤー4は「K」と「10」はそれぞれー1とカウントするので、「−1−1」でカウンティング結果は『−2』です。場のプレイヤーの中で唯一のマイナスです。

最後に、ディーラーの手札を計算しましょう。
「6」は+1、「7」は±0、「J」はー1とカウントします。
「+1±0ー1」で、カウンティング結果は『±0』です。

プレイヤーとディーラーの全てのカウンティング結果を合計すると、『+2』となりました。
ここでは例として1ゲームの結果のみですが、もちろん複数回プレイした方が正確な数字が測れることは言うまでもありません。
では、このように出したカウンティング結果でどのようにベット判断していくのでしょうか?
結果が、マイナス・プラスそれぞれの場合の判断方法をみてみましょう。
カウンティングの結果がマイナス
カウンティング結果がマイナスの場合は、マイナス値「ー1」である「10」のカード(10〜A)が場に多く出てしまった状態です。

つまり、その後出てくるカードに「10」が出現する可能性が低いため、ダブルダウンのような積極的な勝負に出るメリットはあまりません。
大きな冒険は控えて、ディーラーのバーストをじっくり待つ慎重な選択が良いでしょう。
カウンティングの結果がプラス
カウンティング結果がプラスの場合は、プラス値「+1」である「2〜6」のカードが場に多く出ていて、マイナス値「ー1」の「10〜A」がデックに残っている状態です。

こちらはマイナスのカウンティングとは逆に、「10」のカードが出現する可能性が高いので、ヒットやダブルダウンのような積極的な勝負に出てもメリットがある状態です。
また、「17」までヒットしなければいけないディーラーがバーストする可能性も高くなるので、プレイヤーにとって有利な状況と言えます。
ブラックジャックで使える様々なカウンティング
ここまで紹介したのは、ブラックジャックの中でも最も一般的で基本となる『ハイローシステム』と呼ばれるカウンティング方法です。
ブラックジャックにはこの他にも、計算を必要としない入門レベルのものから、複雑な計算やサイドカウントなども必要とする上級レベルのものまで、様々な種類のカウンティングがあります。
ここではオススメのカウンティングを紹介してくので、基本をマスターしたら是非チャレンジしてみてください。
カジュアルシステム
ブラックジャックのカウンティングの中でも初心者が最も扱いやすいのは『カジュアルシステム』です。

カジュアルシステムは、ゲーム中に大きい数字(10〜A)か小さい数字(2〜6)のどちらが多く出ているかを、頭の中で認識していきます。
と言っても、具体的に頭の中で数えるのではありません。
ゲームで配られるカードの流れをみて「大きい数字が多く出ている感じがする」「小さい数字が多く出ている感じがする」というように、感覚で認識しながら以下のように判断していきます。
- 大きい数字(10〜A)が多く出ている→小さい数字が多くデックに残っている→ディーラー有利
- 小さい数字(2〜6)が多く出ている→大きい数字が多くデックに残っている→プレイヤー有利
感覚なので他のカウンティングのように精度が高いわけではないですが、使っているうちに勘が鍛えられていくので、ブラックジャックを攻略したい初心者に非常にオススメです。
KOシステム(ノックアウトシステム)
KOシステムは別名『ノックアウトシステム』と呼ばれるカウンティングです。
前述のハイローシステムと同じように期待値が高いですが、『7』の扱いだけが以下のように異なります。

- 10〜A:ー1
- 8・9:±0
- 2〜7:+1
このカウンティングでは、シングルデック以上のブラックジャックで『キーカウント』を基準に判断します。
デック数 | 初期カウント | キーカウント |
---|---|---|
シングル | 0 | +2 |
ダブル | -4 | +1 |
6デック | -20 | -4 |
8デック | -28 | -6 |
例えばシングルデックのブラックジャックなら、カウンティングの合計がキーカウント『+2』以上でディーラー有利、『+2』以下でプレイヤー有利と読むことができます。
レッドセブンカウント
レッドセブンカウントは、名前の通り『赤の7』がポイントとなるカウンティングです。
ハイローシステムと基本的なカウント方法は似ていますが、『赤の7』に限って特殊な数え方をします。
カウンティング方法は以下の通りです。

- 10〜A:ー1
- 黒の7・8・9:±0
- 2〜6・赤の7:+1
この方法ではKOシステム同様、デック数によって以下の計算式でスタート値が異なっていくので、注意が必要です。
デック数ごとのスタート値=『デック数 × ー2』
例えば、一般的な6デックのブラックジャックなら、『6デック × ー2』でー12がスタート値となります。
レッドセブンカウントは、ハイローシステムやKOシステムのようにシンプルな計算だけでなく、様々なストラテジーを組み合わせて応用できるカウンティングでもあります。
基本の数え方に慣れたら、さらに発展させて極めていきましょう。
ハイオプトワン
ハイオプトワンは、ブラックジャックのシングルデックのみに通用するカウンティングです。
カウンティング方法はハイローシステムに似ていますが、「2」と「A」は『±0』として数えていきます。まずは基本のカウンティング方法を確認しましょう。

- 10〜K:ー1
- A・2・7〜9:±0
- 3〜6:+1
ハイオプトワンでは、この基本のカウンティング方法に加えてサイドカウントやトゥルーカウントなども組み合わせていきます。
【Aのサイドカウント】
カードがデックの1/4(13枚)出た状態で、
- 『A』が1枚も配られていなければ『+1』
- 『A』が2枚配られていたら『ー1』
【トゥルーカウント】
カウンティングの合計値を、デックに残っているカード枚数で割ります。
例)
カウント値が−3でデックの残りカードが20枚なら、(ー3)÷ 20 = ー0.15
トゥルーカウントは、『ー0.15』となる。
このトゥルーカウントの値が高いほど期待値が高いと判断します。
ハイオプトツー
ハイオプトツーは、ハイオプトワンをさらに発展させた上級レベルのカウンティング方法です。
ハイオプトワンの基本では、カードを「ー1」「±0」「+1」の3種類に分けてカウントしましたが、ハイオプトツーでは以下の4種類に分けて計算していきます。

- 10〜K:ー2
- 8・9・A:±0
- 2・3・6・7:+1
- 4・5:+2
この数値で1デック(52枚)全て配り終わると、「±0」で収束するのが特徴です。
また、ハイオプトワンと同じように『Aのサイドカウント』と『トゥルーカウント』を組み合わせることでより高い精度で期待値を見極められるようになります。
ゼン
ゼンも上級レベルのカウンティングシステムで、ハイオプトツーのようにカードを4種類に分ける方法となっています。
ハイオプトツーと異なるのは、『Aのサイドカウント』がない点です。その代わり、「A」を強いカード群(10〜A)に含めることで全体のバランスをとっています。
まずは基本のカウンティング方法を確認していきましょう。

- 10〜A:ー2
- 8・9:±0
- 2・3・7:+1
- 4〜6:+2
『Aのサイドカウント』はありませんが、上記のカウンティング結果にデックの残りのカード数を割って『トゥルーカウント』を算出していきます。
こうすることで、より高い精度で期待値を導き出すことができます。
本場カジノでカウンティングは禁止されている?
ブラックジャックでカウンティングが行われ始めた当初、この手法は多くのプレイヤーに勝ちをもたらしました。しかし、カジノ側も黙っているはずがなく、さまざまな対抗策を講じています。
例えば、ゲームで使用するデック数を増やしたり、カードシャッフルの頻度を増やすなどの対抗策です。
これはカウンティングの精度を下げる目的で、8デック以上のカードを使ったり、デック内のカードを使い切らないうちに何度もカードシャッフルするカジノも多いです。
また、カジノでは常にプレイヤーの目線や言動に注目しており、カウンティングの疑いが高いプレイヤーを見つけると強制退場させるなどの対策も取られています。
場に出ているカードを暗記する程度なら咎められませんが、テーブルにいる全てのプレイヤーのカードまで注意を払っていたり、あるタイミングで不自然なベット額の強弱がある場合は疑われる可能性が高くなります。
オンラインカジノの”ライブカジノ”ではカウンティングが有効

その点、オンラインカジノはPCやスマホでプレイするため、本場カジノのように監視カメラやスタッフから目線や言動をチェックされることがありません。
その上、例えカウンティングを紙に書いて行ったとしても、カジノ側にバレる心配はほとんどないと言えます。
しかし、ライブカジノでカウンティング対策に8デック以上のカードを使っていたり、利用規約で原則禁止にされているカジノも少なくありません。
そういったカジノではベット額の動きなどをチェックしていて、不自然なベット額の強弱などによってカウンティングの疑いがかけられるケースもあります。
最悪は勝利金の引き出し拒否やアカウントブロックとなる可能性もあるので、十分に注意しましょう。
オンラインカジノの”テーブルゲーム”では使えない
ちなみに、ライブカジノでなくコンピューター相手のテーブルゲームではカウンティングは使えません。

テーブルゲームはソフトウェア側で乱数調整を行っており、カードが1ゲームごとに回収されます。
そのため、どのタイミングでシャッフルされているか、デック数が今どのくらいかを把握することもほとんど不可能ですのでカウンティングを行ってもほとんど意味がありません。
ただし、ディーラーに急かされることもありませんので、上記で紹介したカウンティングの練習には最適なので、是非試してみてください。
ブラックジャックのカウンティングまとめ
この記事のまとめ
- カウンティングはデック内の残りカードを把握する裏ワザ
- カウンティングの結果で場の状況がわかる
- 様々な種類のカウンティングがある
- 必ずしも絶対的な攻略法ではない
いかがでしょうか。ブラックジャックには様々な攻略法がありますが、その中でもカウンティングは高い効果が期待ができる攻略法でした。
もちろん、カウンティングが行えたから必ず勝てるわけではありませんし、本場のカジノでは対策が取られていることがほとんどです。
しかし勘を磨く上で非常に役立ち、他の攻略法と組み合わせて使うこともできるので、ブラックジャックを極めたい人は是非オンラインカジノで練習してみることをオススメします。