大阪IRの実施協定案を国が認可!夢洲の液状化対策から着手予定

9月5日に大阪IR推進局が提出した実施協定案が、国から正式な認可を受けました。実施協定案が認可されたのは、全国で初めてのことです。

実施協定案が認可されたことを受け、大阪IR推進局は、液状化対策や施設の建設などIR開業のための工事に着手する予定です。

今回は実施協定案の内容や、液状化対策費の変動、大阪IRの今後の予定などについてまとめていきます。

大阪IRの実施協定案を観光庁が認可

9月22日、大阪IRの実施協定案が観光庁に認可されたことが公表されました。実施協定案には、開業時期の延期や初期投資額の増額、IR拡張の際に土壌対策費を公費で賄うことなどが記載されています。

もともと2029年頃の開業を見込んでいた大阪IRですが、区域整備計画の認可が遅れたことにより、開業時期は2030年の秋~冬頃に延期となりました。また初期投資額は1兆800億円から1兆2,700億円に増額されています。

実施協定案の認可を受けたことにより、日本で初めてカジノ施設の建設が本格的に始動します。

大阪府・市の今後の予定として、まずオリックスやMGMリゾーツなどで構成される運営事業者「大阪IR株式会社」と今月中に実施協定を締結する見込みです。

夢洲の液状化対策費は255億円を想定

大阪IR建設の第一歩として、2023年秋頃から夢洲の液状化対策が実施されます。夢洲の一部区域は液状化指数が基準値を大幅に超えており、地震が起きたときに液状化のリスクがあるためです。

液状化対策費を巡っては、当初410億円の公費負担を想定していましたが、対策範囲が小規模で済むことや工法を変更したことから、255億円にまで費用を圧縮することが公表されました。

液状化対策では、軟弱粘土層を良質土に改良するための「セメント系固化」と呼ばれる工法が採用されます。

来年春頃までには液状化対策の工事を完了させ、春以降は施設の本体工事に着工する予定です。