4月14日、大阪IRの区域整備計画に政府からの認定が下りました。これを受け、大阪府・市はIRの開業に向けて正式に動き出すことが可能になりました。

しかし、政府は大阪IRに対して7つの条件を課しており、全て満たさなければ開業に至ることが難しいとされています。今回は大阪IRに課せられた7つの条件や、大阪府・市の現状の対応についてまとめていきます。

大阪IRに課せられた7つの条件

政府はIRを認定するに当たり、大阪IRの区域整備計画に1,000点満点中の657.9点を付けました。認定の合格点は600点以上であるため、ギリギリ合格点を満たした形になります。

そのため、大阪IRの開業に向けて全7つの改善点や条件が指摘されました。大阪IRが政府から受けた7つの条件は下記の通りです。

審査項目	政府からの指摘
建築物のデザイン・外観	「日本らしい」デザインや外観を取り入れる
地域経済への効果	効果のデータを精緻化して提出する
カジノ事業による収益の活用	カジノ事業で得た収益を非カジノ事業へ投資する
防災や減災の対策	地盤沈下した際の対策を検討する
地域住民との良好な関係作り	地域住民との対話の場を設け、理解を得る
ギャンブル依存症対策	実効性のあるギャンブル依存症対策を検証する
IRの魅力を増進する施設	各施設に「日本らしさ」を取り入れる

建築物や施設に対しては「日本らしさを取り入れるように」との指摘を受けています。

地域経済への効果やギャンブル依存症対策、防災などについては、詳しいデータや実効性のある対策を講じることが要求されています。

地域住民との良好な関係作りは審査項目の中で特に点数が低かったため、今後の課題になりそうです。

大阪府・市の現状の対応

大阪府の吉村知事は、政府からの意見を受け「条件を尊重して最高水準のIRを作りたい」と意気込みを見せています。

また新たに大阪市長に就任した横山市長も「政府から示された意見に沿い、より良いIRを作っていく」とコメント。

現在、大阪府・市は開業に向けた実施協定の締結に向け、カジノ事業者との協議を進めている段階です。政府から受けた7つの条件については、対応を検討しつつIRを推進していくとしています。