【大阪IR】夢洲への鉄道延伸計画が始動!海底トンネルが必要なJR西日本は慎重姿勢

大阪IRが政府からの認定を受けたことにより、鉄道延伸の計画が徐々に推進されています。

京阪ホールディングスが年内にも延伸計画の最終決定をする方針を発表しているのに対し、JR西日本は未だ慎重姿勢を続けています。

JR西日本から夢洲へ鉄道延伸をするためには、海底トンネルの掘削で莫大な費用が発生するためです。今回は大阪IRの鉄道延伸計画についてまとめていきます。

大阪IRにおける鉄道延伸計画

JR西日本は桜島線を夢洲に延伸する計画を立てており、現状は桜島駅から舞洲経由で夢洲に至るルートが最有力候補となっています。

しかし、夢洲への延伸計画を実現するためには桜島駅~舞洲、舞洲~夢洲と2本の海底トンネルを掘る必要があり、巨額の費用が発生します。また、現状では夢洲への鉄道需要が不明瞭であるため、JR西日本は慎重な姿勢を崩さず、行政への協力も仰いでいる状況です。

京阪ホールディングスは、京都方面から大阪市を結ぶ中之島線を大阪メトロ・中央線の九条駅に接続する延伸案を検討しています。

中央線はコスモスクエア駅から夢洲駅(仮称)までの延伸がすでに決定しているため、中之島線が九条駅まで延伸すれば、IR会場へのアクセスが良好になるでしょう。

鉄道延伸の実現には夢洲の街づくりが不可欠

JR西日本の長谷川一明社長は、6月14日の記者会見において「夢洲と大阪市内の双方向から人の流れがあるべきだ」と指摘。人の流れが大阪市内から夢洲への一方通行となることに懸念を示しました。

夢洲から大阪市内へ人の流れを作るためには、夢洲の街づくりが必要不可欠です。夢洲の街づくりは少しずつ議論が進められていますが、どのような街になるのか具体的なことは何も決まっていません。

また、大規模な延伸計画は鉄道事業者だけで実現できるものではないため、建設費に対する公共投資が必要とも長谷川社長は述べています。

街づくりの方向性も含め、JR西日本の鉄道延伸計画は行政がどれだけ協力できるのかが鍵になるでしょう。