マカオの2023年のカジノ売上がコロナ以前から6割以上回復、2024年も売上増の見込み

マカオの2023年通期のカジノ売上が約3.2兆円であったことが公表されました。これにより、コロナ以前2019年の6割以上まで売上が回復したことになります。

マカオ行政長官は2024年もさらなる売上増を見込んでいますが、黒字転換には至らない試算となっており課題もある状況です。マカオのカジノ売上事情についてまとめていきます。

マカオのカジノ売上が本格的に回復

2022年までは新型コロナウイルスの水際対策により、厳しい入境規制を敷いていたマカオですが、2023年1月にウィズコロナ政策に転換します。水際対策を大幅に緩和したことで、2023年3月頃からインバウンド旅客数が大幅に増加しました。

夏場以降はさらにインバウンド旅客数が伸び、10月には政府が財政予算で設定した年間カジノ売上目標1,300億パタカ(約2兆2,700億円)を達成。最終的に、2023年は通期で1830.59億パタカ(約3兆1970億円)を売り上げました。

コロナ禍になる2019年以前、マカオはピーク時で6兆、通常時でも4兆~5兆を超える売上がありました。コロナ禍によるパンデミックが猛威を振るった2020年からは売上が約1兆になり、2022年は約7,500億円と1兆を下回っています。

ウィズコロナ政策に転換してからは順調に売上が回復しており、2024年もさらなる売上増の見込みです。

マカオの2024年の売上見込みと今後の課題

マカオ特別行政区の賀一誠行政長官は、2024年のカジノ売上について約2,000億パタカ(約3兆6,000億円)との見込みを示しています。2023年よりもアップする見込みではあるものの、財政赤字の状況は未だに変わりません。

マカオが黒字に転換するためには、2,300億パタカ(約4兆1,400億円)の売上が必要という試算が出されています。

2023年は予想を上回る売上ではあったものの、2024年に黒字転換できるほどの売上が達成できるかどうかについては、慎重な見方が示されています。

カジノ売上を増やすためには、コロナ以前よりも減ってしまったマカオへのインバウンド旅客数を増やさなければなりません。今後、マカオは観光プロモーションを強化し、インバウンド旅客数の誘致の積極的に取り組む考えです。