ブックメーカーのオッズはどうやって決まるのか?仕組みや見方を解説
- 公開日:2022年11月21日
- 更新日:2023年9月25日

ブックメーカーは、サッカーやテニスといったスポーツを始め、明日の天気、アカデミー賞の受賞予想、大統領選挙などのあらゆる物事に対して、賭けの場を提供しています。
そんなブックメーカーで、賭ける時に必ず目にするのが『オッズ』と呼ばれる数値です。
オッズは競馬や競輪など、日本の公営競技で遊ぶ人には聞き覚えがあると思いますが、どのような仕組みで算出されているかまでは知らないのではないでしょうか?
そこで今回は、オッズの意味や、オッズがどうやって決められているのかその仕組みを詳しく解説していきます。
当サイトは公平なレビューを提供し、記事中で紹介している他社広告は評価に影響しないことをお約束します。
また、当サイトはオンラインギャンブルが合法な国に居住する方々に向けて提供しています。利用者は居住国の法律を遵守しながらご利用ください。詳細については、執筆・編集ガイドライン、プライバシーポリシーをご覧ください。
この記事を読んだら分かること
- ブックメーカーのオッズとは
- ブックメーカーのオッズの仕組み
- ブックメーカーの2種類のオッズ
- ブックメーカーのオッズの仕組みや表記方法
- ブックメーカーを楽しむためのオッズのポイント
目次
ブックメーカーのオッズとは
ブックメーカーのオッズ(odds)とは、プレイヤーの賭けた金額が的中した場合に、配当が何倍払い戻されるかを示した数字です。
一例として、サッカープレミアリーグの試合に対するオッズを見てみましょう。

『サウサンプトン 対 ブライトン』の試合では以下の3つのオッズに賭けられます。
- サウサンプトンの勝ちオッズが『2.05』
- 引き分けのオッズが『3.20』
- ブライトンの勝ちオッズが『3.75』
もしサウサンプトンの勝ちに10,000円賭けて勝った場合、払い戻し(配当)は2.05倍の20,500円となります。
オッズは常に変動するため、表示されているオッズが投票締め切りまで同じ数値であることはほぼありません。予想が固いオッズに高倍率がついている場合は狙い目ですので、是非見つけてみてください。
ブックメーカーのオッズの仕組み
ブックメーカーにはトレーダーやオッズコンパイラーと呼ばれるオッズ決定に影響を与える専門職がいます。彼らは以下のような要素を元にオッズを決めています。
- 過去の試合結果や統計データ
- プレイヤーのベット傾向
それぞれどのようにオッズへ反映させているのか解説します。
オッズは過去の統計を元に決められることが多い
オッズコンパイラーは過去のチーム成績や試合に関する統計データなど、膨大な情報を元に確率を算出し、オッズへ反映しています。
試合や各チームなどのデータや過去の順位、シーズン中の試合結果、得点者ランキング、ホーム・アウェイ・ドロー率など、そのスポーツに関するものであればなんでも判断材料となります。
ブックメーカーによっては、オッズに使用している統計を開示している場合があるので、ベッティングの際は是非確認してください。
プレイヤーのベット傾向もオッズへ反映される
プレイヤー達が過去にどのような賭け方をしたのか?という情報もオッズを算出する際の検討材料になります。
例えば、MLBのエンジェルス対アストロズ戦(エンジェルス1.6倍×アストロズ2.8倍)のオッズがブックメーカーへ多額の利益を出したと仮定しましょう。
コンパイラーが過去のデータを調べると、日本人メジャーリーガーの大谷翔平選手が昨シーズンからエンジェルスに所属していたため、日本からの注目が集まり投票数が増えたと判明しました。
そこで次戦も同額のベットマージンが得られると想定し、「同等のオッズもしくはアストロズのオッズを高く設定しよう」と考えるのです。
わかりやすく端的な例を解説しましたが、ブックメーカーがプレイヤーの傾向を見てオッズを決める仕組みをなんとなく理解してもらえれば問題ありません。
ブックメーカーのオッズの決め方
統計データや過去のベット傾向をオッズの判断材料にするとこまで解説しました、それではどのようにオッズが決まるのでしょうか。
具体例として、わかりやすく裏表50%(1/2)のコイントスを例にしてみましょう。
ギャンブルを仕切る胴元と実際に賭けをする2人以上のプレイヤーがいる場合、コインの裏と表それぞれの配当を2倍にしてしまうとギャンブルを仕切る人には利益が発生しません。
そこで、例えば配当を2倍ではなく1.95倍にすれば、残りの0.05倍が胴元への取り分(マージン)となります。

上記はあくまで一例なのでコイントスのような単純な計算でオッズを全て割り出しているわけではありません。
スポーツの試合は、出場メンバーの個々の経験やコンディション、実力、精神状態、そして試合当日の天候や会場の雰囲気、相手チームの状態などによって結果が左右されるため、総合的に判断した上で、胴元の利益につながるようにオッズを計算しているのです。
ブックメーカーのオッズは確率と異なる
オッズは小数点で表記されることや、強い前評判のチームや選手に低倍率オッズがつくことから、『オッズ=確率』と解釈される人もいますが、これは間違いです。
オッズは本来、特定の事象において『起こりにくさ』を表していて、確率は『起こりやすさ』を示すものです。
下記にオッズと確率の違いを簡単にまとめました。
確率 | ある出来事のなかで、特定のある結果が起こる可能性 = 起こりやすさ |
オッズ | ある出来事のなかで、特定のある結果が起こる確率に対する逆数 = 起こりにくさ |
ブックメーカーのオッズの種類
オッズにはブックメーカー方式とマッチング方式の2種類が存在します。ブックメーカー方式とマッチング方式、それぞれのオッズの成り立ちや決め方などを詳しく解説していきます。
ブックメーカー方式
ブックメーカー方式は、胴元であるブックメーカーが過去の戦歴やプレイヤーの賭けの傾向などを考慮して独自に算出したオッズです。
プレイヤーが賭けた時点でのオッズで払い戻し額が決まるため、その後のオッズが変動に関係なくプレイヤーが予想外の大勝ちをしてブックメーカー側が大損してしまうこともあります。

ライブベットを始め、常にオッズは変動すると覚えておきましょう。
パリミチュエル方式(マッチング方式)
パリミチュエル方式はマッチング方式とも呼称され、日本の公営ギャンブルでも採用されているオッズ方式です。
例えば、競馬や競輪などは全てこのパリミチュエル方式でオッズが決められています。ベットに参加しているプレイヤーの賭け金によってオッズが変動する方式です。

ブックメーカー方式との違いは、購入した時点でオッズは確定せず、レースや試合の開始直前に投票が締め切られて、胴元の利益を差し引いた額をオッズとして確定するため、胴元は絶対に損をしない仕組みです。
ブックメーカーのオッズの見方・表記一覧
ブックメーカーオッズには、下記の3通りの表記方法があります。
ブックメーカーのオッズ表記
ここではこれらのオッズが何を意味しているのか、どうやって見るのかを紹介します。
デシマルオッズ(小数点表記)

デシマルオッズは小数点で表記されるオッズで、日本のブックメーカーでは最もポピュラーな表記方法です。
競馬や競艇など公営競技のオッズ表も基本的にこのデシマルオッズで記されているため、日本人にとっては身近なオッズであると言えます。
賭け金の計算方法も単純で、賭け金が$100だった場合は下記のような計算式になります。
賭け金($100)+利益((倍率-1)×$100)
倍率の数字は表示されている小数点をそのまま当てはめるだけなので、勝った時にいくら稼ぐことができるのかが一目でわかります。
フラクショナルオッズ(分数表記)

フラクショナルオッズは、分数として表記されているオッズで、イギリス系のスポーツブックでは使用率が高いオッズです。
賭け金が$100だったときの場合の計算方法は下記のようになります
賭け金($100)+利益(オッズ×$100)
フラクショナルオッズは分数表記のため、難しくとらえられがちですが、日本人に馴染みのある除算に対して乗算を行う事で、簡単に求めることができます。
アメリカンオッズ(+-表記)

アメリカンオッズは、プラスマイナスで表記されるオッズで、その名の通りアメリカで最も利用されています。
「+」と「-」は、それぞれ「ポジティブ」「ネガティブ」と読みます。
ポジティブは、勝てば純粋にオッズ数に賭け金がプラスされますが、ネガティブは「-数字」と記載されている数字が$100の利益をあげるための数字になります。
$100を賭け金としてプレイした場合の計算方法は下記になります。
ポジティブの場合:賭け金($100)+利益(オッズ×1)
ネガティブの場合:賭け金(オッズ)+利益($100)
【検証】ブックメーカーのオッズを見ながら実際に結果を予想する
ここまでブックメーカーのオッズの仕組みを解説してきましたが、実際に見ながら予想していきましょう。
今回はオーソドックスなベッティングから、ブックメーカー独自のベッティングまで紹介します。
紹介するベッティング方法は下記の3つです。
ブックメーカーでオッズから予想する方法
ベットの条件は1回100円で、無作為に選択した試合に賭けていきます。
また今回は検証にあたり、どこのオンラインカジノでもオッズが確認できるサッカーの試合でベッティングします。
各チームや選手情報など事前データが全く無い状態でどれくらいの成果が得られるか検証していきましょう。
低オッズにベッティングしてみる

まず紹介するのはブックメーカーでもオーソドックスな低オッズ(評価の高い)チームへのベッティングです。
前項で、オッズ=確率ではないと解説しましたが、勝率として考えた場合は一考の余地があります。
ブックメーカーは独自の統計データに基づいてオッズを出しますが、過去の勝率や、対戦成績も当然参照しているため、低オッズなチームはブックメーカーからの評価も高いということになります。
今回は、試合開始前に条件として、1.2〜1.8倍前後となっているチームのオッズを20件選び、以下の結果となりました。
ベット回数 | 20 |
トータルベット額 | 1000円 |
収支 | 2430円 |
回収率 | 121,5% |
勝率 | 80% |
20件中、16件が的中し、勝率80%の結果となりました。
少ないデータではありますが、ブックメーカーからの評価の高いオッズはそれだけ勝つ可能性もあると言える結果になったのではないでしょうか。
プラス収支ですが、あらかじめチーム状況や選手データなどの事前情報をチェックしておけば、更に勝率を高められる可能性があります。
試合途中にベットしてみる(ライブベット)

次に紹介するのは、試合の途中で変動するオッズにベッティングするライブベットです。
試合の進行と共に変動し続けるので、「1分前に賭けようと思ったらゴールが入ってしまいオッズが高騰してしまった!」というスピード感が特徴的なオッズです。
最大の特徴は試合を見ながらベッティングできる点でしょうか。自分の好きなチームが劣勢の時に敢えて逆転する方へ賭けるなど、観戦しながら楽しむことも可能です。
今回の検証では、勝率を高めるためにすでに2点以上の差がつき60分以上経過している試合で1.08〜1.2倍のオッズへ賭けました。先程の低額ベットとの組み合わせですね、結果は以下の通りです。
ベット回数 | 20 |
トータルベット額 | 2000円 |
収支 | 1766円 |
回収率 | 88.3% |
勝率 | 75% |
収支がマイナスになっていますが、実は『◯分〜◯秒の間にカードが出ない』というオッズに対して5件賭けていたところ、該当の時間帯にイエローカードが出て500円分が一気にマイナスとなってしまいました。
既に勝敗は見えているゲームでも、ゴールではなく『カードが出るか出ないか』のオッズは、値がいくら低くても注意しながら賭けた方が良さそうです。
オーバー0.5にベッティング

最後に、ブックメーカーの中でもユニークなオーバー/ アンダー0.5のオッズを紹介します。
このオッズはサッカーのリーグ戦で以下の条件が全て揃っている試合で発生します。
- ファーストゴールのオッズが2倍以上差がある
- どちらのチームも、直近で0-0がほとんどない
特にオッズの開き(実力差)が大きいが試合でよく目にします。上記の画像では「トータルマッチ」と表記されていますが、これはゴール数の多い方を予想するオッズです。
今回は5試合で尚且つ前半30分を経過し1.1~1.2倍のオッズへ絞って賭けてみました。結果は以下の通りです。
ベット回数 | 5 |
トータルベット額 | 500 |
収支 | 704円 |
回収率 | 140% |
勝率 | 100% |
ガチガチに勝ちに行ったため、勝率は100%、回収率も140%と上々の成果となりました。
オーバー/アンダー0.5のオッズはブックメーカーの投資法としてもよく利用されるため、是非賭け方を覚えてみてください。
ブックメーカーのオッズを見るときのポイント
ここまでオッズの仕組みや、初心者でも賭けられるオッズを紹介してきましたが、ブックメーカーでは以下の3点を覚えておけばさらにチャンスが広がります。
ブックメーカーのオッズを見るときのポイント
ギリギリまでオッズの変動を確認する
ブックメーカーのオッズは一定ではなく、試合やレースの直前、そして試合中も様々な要因からリアルタイムで変動し続けています。
例えば、試合前の練習で負傷者が出て急遽メンバーが交代したり、天候の急変など事前の実績や統計データでは予測できないことも、スポーツでは頻繁に起こります。
そのため、スポーツの試合におけるオッズは締切時間まで常に変動するのです。
勝率を上げるために情報収集を徹底して、ベットの変動を逆に利用しましょう。前述したライブベットでは常にオッズが変動するので、オッズの流れを観察するのに最適です。
複数サイトのブックメーカーオッズを比較する
スポーツベッティングは、同じ試合を様々なブックメーカーが取り扱っていますが、各サイトでオッズが異なります。これは、ブックメーカーごとにオッズを決める基準(オッズコンパイラー)が異なるためです。
ウィリアムヒルカジノとSportsbet.ioでMLBの同じ試合を比較してみましょう。

ウィリアムヒルカジノ | Sportsbet.io | |
---|---|---|
タンパペイ・レイズ | 1.90 | 1.92 |
トロント・ブルージェイズ | 1.80 | 1.82 |
このように、Sportsbet.ioがオッズが0.02だけ大きいことがわかります。
比較するブックメーカーによってはオッズの差がさらに開いている場合がありますが、この差を利用したアービトラージという投資法(チップコントロール)も存在するので、サイトごとのオッズを比較する癖を付けましょう。
知識のあるスポーツのオッズに絞る
ブックメーカーで稼ぐためには、自分が知識のあるスポーツや、情報に精通している種目に絞ってベットするべきです。
例えば「今季の優勝候補、監督が変わった、怪我や不調の選手が多い」といった情報は、勝敗に大きく関係してきます。それらの情報を事前に仕入れておくことでブックメーカーが提示するオッズが正常なのか、綻びがあるのかを判断できます。
ブックメーカーのオッズでよくある質問
ブックメーカーのオッズでよくある質問はこちらです。
ブックメーカーのオッズでよくある質問
1つずつ解答していきます。
1.01倍のオッズは絶対勝てますか?
オッズは確率と異なるため、1.01倍の低倍率オッズであっても確実に勝てるわけではありません。また、ブックメーカーで1.01倍のオッズが付くケースはあまりなないです。
勝ったとしても利益率が低くあまりおすすめできるオッズではありません。
試合前に賭けたオッズが試合後に変動していたら配当はどうなりますか?
ブックメーカーでは、原則として購入時点でのオッズが適用されます。試合後にオッズが大きく変動したとしても、購入時のオッズに基づいて払い戻しが行われます。
そのため、後からオッズが下がると考えられるときは早めに購入したり、逆に後からオッズが上がると予測したときは試合直前までオッズの変動を確認するなど、戦略的に動いてください。
ブックメーカーは法律的に大丈夫ですか?
ブックメーカーは日本において合法でも違法でもないグレーゾーンのギャンブルです。
日本国内では公営ギャンブル以外での賭け事は『違法賭博』と見なされ罪に問われますが、海外運営のオンラインカジノやブックメーカーを規制する法律はありません。
ブックメーカーをプレイしただけで有罪になるケースは極めて稀であると考えて良いでしょう。
ただし、日本国内が運営元となっているブックメーカーはいずれも危険なので気を付けてください。胴元が捕まることでプレイヤーにまで処罰が下る恐れがあります。
海外で合法的に運営されている安全性の高いブックメーカーのみ下記で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
オッズの種類が豊富なブックメーカーTOP5
ここまでブックメーカーのオッズについて解説してきましたが、最後にオッズを多く取り揃えているブックメーカーを紹介します。
サイト名 | 特徴 |
---|---|
![]() アイオー | ・賭けられるスポーツは30種類以上 ・オッズは300種類以上 ・オッズ表が見やすく初心者におすすめ |
![]() コニベット | ・賭けられるスポーツは40種類以上 ・オッズは300種類以上 ・オッズを見るには会員登録必須 |
![]() ウィリアム | ・賭けられるスポーツは30種類以上 ・老舗の安全性の高いブックメーカー ・競馬やサッカーなどのオッズが特に豊富 |
![]() 賭けリン | ・オッズは300種類以上 ・決済方法は10種類以上に対応 ・厳格なマルタライセンスを取得済み |
![]() カジ旅 | ・賭けられるスポーツは40種類以上 ・eスポーツやマイナースポーツに力を入れている ・決済方法も10種類程度と豊富 |
ブックメーカーのオッズまとめ
この記事のまとめ
- ブックメーカーのオッズは配当見込みを表している
- オッズ=確率ではない<
- オッズにはブックメーカー式とパリミチェル式の2種類がある
- オッズの主な表記方法はフラクショナル、アメリカン、デシマルの3つ
いかがでしょうか、ブックメーカーのオッズの仕組みや、オッズの決め方への理解が深まったのはないでしょうか。
本文でも紹介しましたが、スポーツベッティングは、純粋な勝ち負けや、リアルタイムで予想するライブベット、敢えて引き分けを予想するものなど多種多様なオッズが存在します。
表示されるオッズは確率や勝率として解釈せず、あくまでブックメーカー側が用意した数値であることを認識して賭け事を楽しみましょう。