和歌山IRの計画案が県議会で否決!事実上の撤退で他県への影響は?

和歌山県はIR誘致の区域整備計画案を県議会に提出しましたが、4月20日に行われた採決の結果、反対多数で否決になりました。それに伴い、これまで積み上げられてきた和歌山IRの計画は全て白紙に戻ったことになります。

国への区域整備計画案の提出期限は4月28日であるため、和歌山県がカジノ誘致の計画を通すことは不可能になりました。

和歌山IRの区域整備計画案が否決になった要因と、和歌山IR撤退による他県への影響をまとめていきます。

和歌山IR否決の要因は資金調達の不明瞭さ

結論から言うと、和歌山IRの区域整備計画案が否決された最大要因は「資金調達計画が最後まで不明瞭なままだったこと」です。

資金調達計画の不明瞭さは以前から指摘されていたため、和歌山県は区域整備計画案を県議会へ提出する前に出資企業や融資先を詰める予定でした。しかし、和歌山IRの事業者であるクレアベスト・グループは、最後まで明確な資金調達計画を示すことができませんでした。

莫大な費用が必要になるIR誘致において、資金調達計画は優先して進めなければならない重要事項です。そんな資金調達計画が疎かになっていることに対して議員からの不信感が募り、反対の意見が噴出しました。

結果的に、反対22・賛成18の4票差で和歌山IRの区域整備計画案は否決となりました。

和歌山IR撤回による他県への影響

4月20日の県議会において区域整備計画案が否決されたことにより、和歌山県はIR誘致から事実上の撤退を余儀なくされました。4月28日に迫る国への申請期限に計画を間に合わせることはもう不可能だからです。

和歌山県が撤退したことにより、現在IR誘致を目指しているのは大阪府と長崎県の2府県ということになります。日本国内のIR誘致は最大3箇所の予定であったため、和歌山IR撤退による他府県への大きな影響はないでしょう。

大阪市の松井市長も「大阪と和歌山ではIRで目指すところが違う」と述べており、和歌山IR撤退による影響を否定しています。大阪府と長崎県では区域整備計画案が議会で可決しているため、このまま予定通り申請を行うものと考えられます。