アップデートおおさかは大阪ダブル選挙の政策に「IR誘致の住民投票」と明記

4月9日に投開票を控える大阪市長選と知事選に向けて、政治団体「アップデートおおさか」がIR誘致についての政策を発表しました。

アップデートおおさかは設立当初から大阪IRに反対する姿勢を見せており、IR誘致を進める「維新の会」とは対立する形となります。またアップデートおおさか以外の立候補者も非維新を掲げた上でIRに反対している状況です。

大阪ダブル選挙の動向について、最新の情報をまとめていきます。

アップデートおおさかの公約はIR誘致の住民投票

アップデートおおさかは3月1日に政治資金パーティーを開いた後、記者会見において大阪ダブル選挙の政策を公表しました。

政策の中には「IR誘致の住民投票」が含まれており、IR候補地の夢洲はアジア最大の物流拠点として活用すると発表。アップデートおおさかの政策が実現すれば、大阪IRの運命は住民の手に委ねられることになります。

アップデートおおさかの立候補者である谷口真由美氏と北野妙子氏は、大阪IRの問題点を指摘した上で維新の体制を批判しています。もともと非維新の候補者が集まった政治団体であるため、維新の会とは真っ向から対立する姿勢です。

なおアップデートおおさか以外では、知事選に立候補予定の辰巳孝太郎氏が大阪IRの撤廃を主張。

ダブル選挙において、IR誘致は重要な争点の一つとなっています。

対する維新の会は公約でIRに触れず

アップデートおおさかや他の立候補者がIR誘致に関する政策を強調する一方、維新の会はIRに関する政策を発表していません。

現職知事である吉村洋文氏は、所得制限の撤廃や子育て・教育に関する無償化を政策として強調しています。また府市一体化の必要性も訴えており、二重行政に戻さないことを第一とする姿勢も見せています。

市長選に立候補予定である維新の会の横山英幸氏も「今回の争点はIRではなく、府市一体化」だと主張。IR誘致についての議論を避けることはありませんが、選挙であえて公約として掲げる必要性はないとしています。

今回の選挙で維新の会は大阪IRに触れていないものの、IR誘致は変わらず進めていく方針です。知事・市長ともに維新の会の立候補者が当選すれば、大阪IRの動向に大きな変化はないでしょう。